「どうぞ」
「あ、ども」
 今俺は金澤と一緒にコタツの中に入り、ミカンをむさぼっている。
「あ、結構すっぱいね、これ」
「すいません・・・」
「いやいや!すっぱいの好きよ?俺」
 俺が話しているのは金澤ではない。
 そもそも彼女は「すみません」なんてしおらしいことは言わない。
 言うとすれば「まぁ、レモンよりはいいんじゃない?」とかだろう。
「で、いつからここに?」
 訊いたのは金澤。
 ミカンがこんもりと入った籠を持った少年は虚ろな目で天井を見上げた。
「・・・いつでしょう?」
 怖くも何ともないが、彼は幽霊らしい。
 自称幽霊じゃない証拠としては懐中電灯で照らしても影が見えないことや、何処からともなく山のようなミカンが取り出せることだろう。
 幽霊が出したものを食べるのはいかがなものかと思わないことはないが、コタツといえばミカンなので素直に受け取ることにした。
「少なくとも俺よりは年上くさいね」
 特に何の証拠もない。
「あ〜・・・最近だとしたら記憶曖昧じゃなかったかもだし?」
 そうそれ。
 それなかんじ。
 ナイス金澤。
「でも、死んだって時点で記憶どんなに跳んでもおかしくないんじゃない?」
「・・・あ〜、そやね」
 金澤の脳内では色々な仮設が次々と生まれているようだ。
 俺も負けじと考えてみようと思う。
 でも同じことを考えてもあれなので、どうせなら死んだ理由とか考えてみよう。
 @交通事故
 A風邪をこじらせた
 B人為的なもの
 C自ら
 色々考えていると、金澤がふと何か思いついたように少年のほうを見る。
「・・・なんで死んだかとかはわかるの?」
「コタツの中に隠れてて酸欠で・・・」
 ・・・答えわかっちゃった。
 てかよくあることかもしれないけど、つっこみたくなる理由だなぁ・・・。
「コタツの中なら酸欠じゃなく熱中症かもよ?」
 そうゆう問題ではないと思うのだが、少年はうなうなと頭を縦に振っている。
「つうか死んだときのことをほじくり返すのって趣味わるくね?」
 なんとなく答えが分かって悔しかったというのもあり、問いただしてみる。
「でも、わかったら成仏出切るかもよ?」
「成仏したいかどうか訊いてないヤン。つかそもそも成仏って定義が実際あるかもわかんねぇだろ」
 俺と金澤は同時に少年のほうを見た。
「どうなの?」×2
 うろたえる少年。
 無理もないが・・・。
「・・・ってか関係ないけど、いい?」
 少年があまりに困っているようだったので、話を変えようとしてみた。
「・・・なに」
 微妙に不機嫌そうな金澤様。
 そこら辺はもう少し理解して欲しい。
「明日試験じゃン?もう何気に2時ですぜ?」
 金澤はふと腕時計を見る。
 流石に多少は試験の事も考えているようだ。
「・・・今日以外も会える?」
「え、あ、多分・・・」
「新月の日だけとかじゃなく?そういう噂があったんだけど」
「え・・・・あ、多分偶然かと・・・・眩しいのにがてなんで、月明かりが入る日は殆ど窓のない部屋にいるんで・・・・」
 偶然の使い方が違う気もしないではないが、さっきのことがまだ頭にあるのかいまだ少し困った表情なのでつっこまないことにした。
「じゃあ何かまた機会があったら・・・」
「明日また来るよ」
 せめて試験が終わったらぐらいにしとけよと言いたかったが、少年が明るい表情になっていてなんだか言い出しにくかった。
 その後、また明日という約束に対して拒否が出来ないまま帰宅することに。
 多分明日は流石に俺はこれないな〜とか思いつつ、ビルを出る。
「・・・特に何も変わったことおきなかったわね」
 と金澤。
 いい話で〆ようとしてるのかな?と思い「少年のことは誰にも言うな」といっているのだと解する。
「・・・・・・そうだな」
「普通ビルを出たら時代が変わってるとか、ビルからどうやっても出られないとあるじゃん!」
「・・・・・・・・・・・」
 期待はずれ。
「期待に沿えずスミマセン・・・・」
 真後ろから先ほどの少年の声がした。
「あれ?なんで?」
「見送りでもと・・・」
「いや、そうじゃなくて・・・出られるの?」
 言ったのは金澤。
 しかし俺も似たようなことを考えていた。
「あ、別に自縛霊ってワケじゃないんで・・・」
 そういう言葉知ってるんだなぁ、とか思う。
「そか、なら・・・」
 そう言うと、金澤はメモを取り出す。
 そしてそのメモを少年へと渡した。
「これは・・・?」
 少年は少し首を傾けている。
「住所。寂しかったらきなよ」
 住所読めるのかな〜とも思ったが、そこら辺は特に問題はないらしい。
「あ、じゃあ明日迎えに行きます」
「そこまでしなくてもいいよ〜」
「いえ・・・いきたいんで!」
「そっか、まぁ、上のが私の家だから」
「あ、わかりました」
 上の・・・・?
「ちょいまて、お前もしかして・・・」
「こいつの家に先いったほうがいいかも、私8時くらいまでは親と一緒にいること多いし・・・こいつは部屋でなんかやってると思うからさ。下手な口笛吹いてネットから印刷した画像見てたり」
「ちょ、何で知っ・・・・じゃなく!」
「部屋の位置的にはここだから、窓から入れる?」
 一度も家に招いたことのないはずの金澤はぺらぺらと俺の部屋の位置を説明し、少年はコクコクと頷き続けている。
「じゃあ、もし曇ってたら日が沈んですぐにいってもいいですか?」
 気持ちは全力で拒否しているが、少年の期待に満ちた表情には敵わず、しょうがなく『快諾』する。
 小さく「ショタスキーが」とか呟きながらニヤニヤしている金澤には今日からねちねちした嫌がらせをし続けることを心に近い、少年に手をふりながら家へと向かった。


はいどうも、微妙に歯切れの悪い感じで終わった3章です。
実際これ読んでくれている人何人くらいいるんでしょうね?
リア友ではいるみたいですが・・・読んでくれている方は批判や誤字に対する愚痴でもいいので足跡下さい(苦笑
それにしても、前もどっかでかいたかもしれませんが、チャットやメールをやりすぎているとたまに小説が書き難くなったりします。
その主な原因は「メール文字」
 『w』や『;』、また今さっき書いた『(苦笑』なんていうのも、何も考えずに使いそうになってしまったり。
それを意識していない時はそうでもないのですが、それを意識し始めると表現が難しくなり、ムダに「俺は」とか「○○の顔」とか「〜しながら言った」という語句が多くなります。
あまり多用すると色々と問題があるので、気をつけてはいるつもりなのですが、どうにも・・・・。
そういった点には今後より注意しつつ、ここであとがきを終えます。
ではまた読んでいただけることを願って・・・・乾杯!(無駄テンション

言った矢先から、でしたねw(←これも

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